クラウンマジェスタ衰退、そして消滅
トヨタ自動車のセダンの雄であるクラウンの上級車種としてクラウンマジェスタが登場したのは、1991年に遡ります。
9代目クラウンと同時に発表されましたが、クラウンは歴史的な失敗作と言われるほど、販売が低迷しました。
しかし、形が似ているクラウンマジェスタの方は、後にカスタムベースとしても人気が高いモデルとなりました。
1995年には10代目クラウンと同時にフルモデルチェンジしました。
リアは、昔のアメ車のような見た目になり、直線を基調としたエクステリアは高級感が出たものの、現役時代も後のカスタムベースとしても、あまり見かけないモデルです。
その後、1999年の3代目では、クラウンに久々のアスリートが復活し、クラウンロイヤル、クラウンアスリート、クラウンエステート、クラウンマジェスタといろいろな選択肢が生まれました。
そして、個人的には今見てもキマッテいるS180型が、2004年に登場しました。
3代目クラウンマジェスタを上手にモディファイした上質なフルモデルチェンジで、高級感だけではなく、見てカッコいいと思えるセンスが随所に光っています。
また、この代の販売途中である2006年にセルシオがレクサスLSとして移行し消滅したため、トヨタ自動車のドライバーズカーのフラッグシップモデルになりました。
4代目の少したれたリアのお尻が「可愛い!!」と、歌舞伎町のホステスに人気で、売れっ子たちが望んで購入したという都市伝説があります。
ちなみに、この代はゼロクラウンの上級車種となります。
その後、2009年にキープコンセプトな5代目へとフルモデルチェンジしますが、4代目のような色艶はなく、すっきりした印象になってしまいました。
そして運命の2013年にフルモデルチェンジ6代目は、クラウンの上級車種としての専用ボディではなく、クラウンの中の1つのグレード的な扱いになり、クラウンのロイヤルサルーンとほぼ似たルックスになってしまうほど衰退してしまいました。
そしてそして、2018年に販売が終了…。
クラウンは、2018年に現行型にフルモデルチェンジしましたが、ロイヤルサルーン、アスリート、マジェスタをすべて捨て、新たなグレード構成になってしまいました。
現存するマジェスタは少なくなってきていて、中古車市場では走行過多の個体が多い傾向にあります。
もし、良い個体を見つけたら、高級車としてのクラウンマジェスタは、いまだに輝いています。