なんともエロティシズムなホンダ S-MX
ホンダ自動車のS-MXという自動車を覚えていらっしゃいますでしょうか?
1996年にデビューし2002年に販売終了という1代限りのモデルですが、販売当初にはいろいろと話題になった自動車です。
まずは、ネーミングにSとMが使われるという中学生であったら、覚えたての言葉に変に上気してしまいそう!?
当然、ホンダ自動車は、そんなことは全く考えておらず、ストリート・ムーバー・エックスの略で、通りを移動するエックス?
つまりは、エックスでもエフでも良かったのかもしれませんね。
さて、肝心のS-MXですが、購入ターゲットは、ずばり若者で、チョイ悪的なエクステリアと、ローダウンという、一時期ラグジュアリーカーのカスタマイズから、ミニバンのカスタマイズに日本中がスライドした時期の先駆車である、オデッセイやステップワゴンの生みの親であるホンダ自動車ならではの新型車なのです。
ステップワゴンを小さくして、ファミリー層ではなく、若者のカップル層を取り込もうとした自動車と言えます。
このS-MXは、結構変わっていて、運転席側はドア1枚、助手席側は前後にドアがある、変則的なドアだったのです。
そして、なんといってもS-MXの最大の特徴は、前後のシートがベンチシートで、両方ともフルフラットになることです。
車内全体が、巨大なベッドになってしまうのです。
購入ターゲットを、アウトドア派としていればまだしも、若いカップル層がターゲットで、フルフラットベッド、さらにさらにリアを頭にした場合の運転席後ろのグローブボックスは、ぴったりティッシュボックスサイズの大きさとくれば、何を目的に自動車?と、新たな購入ターゲットが想像できてしまうという伝説の1台なのです。
まぁ、結果論としての伝説なのですが、残念ながら短命で終わってしまいました。
フロントシートがあまりにもベンチシートすぎて、カーブ時などに姿勢が維持できないことやローダウン仕様の乗り心地が最悪など走りに不満があることも短命の理由でしょうか。
懐かしいと思うのも当たり前、もう販売終了から18年になるのですね。
まだ、全国に少しですが中古市場で流通しています。
話題のために、一度実車をご覧あれ。