エンジンは回したほうが良いのか
一昔前、チョイノリしかしないクルマにはエンジンの煤払いと言って、エンジン回転をレッドゾーン近くまで回して走る人も多くいました。
しかし、最近のクルマで煤払いと称してエンジンを高回転まで回す人はほとんど見かけません。
エンジンは、燃料と空気で燃焼させているので必ず煤が出ますが、最新の技術でマフラーから加速時に黒鉛を吐くクルマはなくなりました。
煤払いには諸説考えられますが、昔は、この煤を見て一般に煤払いの儀式が広まったと考えられます。
さて、エンジンを高回転まで回すということはどういうことかというと、多くの燃料を消費させるということです。
最近の低燃費エンジンは高回転まで回すことを想定しておらず、低い回転で最大トルクを発生させるので、街中を走るうえで特に高回転まで回さなくても快適に走行できます。
そのため、高回転まで回すメリットは全くないといえます。
高回転までエンジンを回しても燃料消費量が多くなり、しかもエンジンのトルクバンドを外すので高回転では意外と気持ち良い走りはできません。
しかし、エンジンは燃料を燃焼させているので必ずカーボンなどが堆積します。
これらはエンジンの性能を少しずつ減少させますから取り除くことが必要になります。
この燃焼により堆積した煤を除去するには高速道路を定速で走行させることが良いでしょう。高速に入って2,000回転から3,000回転の間で連続走行することで、エンジンは高負荷で最適な発熱が行われ、エンジン内にたまった煤が効率よく排出されます。
たまに高速を乗ったあとにクルマに乗ると調子が良くなるのはそのためです。
車の本来の調子を長続きさせるには、このようにたまに高速道路を走ることです。
一般道路でチョイノリしか行っていない車は、一度高速道路を走行してみましょう。
高速道路走行後にクルマが軽くなったことを実感できるはずです。